小鹿焼の里へ

友だちの結婚式で九州へ行き、
式を終えたあと、
その友だちと一緒に大分の小鹿田焼の里へ。

江戸時代に幕府直轄領だった日田の代官が
領内の生活雑器の需要をまかなうためにはじめられた小鹿田焼。

小鹿田焼と小石原焼のちがいがどうもよくわからないでいたのだけれど、
小鹿田焼は小石原焼の流れをくんでいるとのことで、納得。
小石原焼の陶工がその技術を伝承したのだそう。

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着いてみると、そこは里というのにふさわしい山あいのきれいなところ。
(私の写真はひどいが…)

技術は一子相伝で伝えられ、
今も10軒の窯元が昔からの方法で焼き物を作っているという。

驚いたのは、唐臼というししおどしの原理で水路の水の力を使った臼で
土を砕き陶土を作るその方法が、今もそのままに行われているところだ。
驚いた。

今はいくらでも機械の力を使えるのに、
どの窯元も今も唐臼で「トン。トン。」と土を搗いている。
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歩いている間じゅう、
その「トン。トン。」という音が里全体に響いていて、
なんとも落ち着く空気を作っていた。

登り窯も健在で、年に何回かいくつかの窯元が交代で焼くという。

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どこを訪ねても直売所は気軽に入れて、
窯元の方たちは声をかければ自然な対応。
仕事のあいまに対応をしてくれるのだけれど、
その様子がなんとも自然というか力が入っていないというか、
それにもとても心地よさを感じた。

器は生活雑器として始められたというだけに、
美しい技巧が凝らされてはいるけれど、
どれもがっしりと力強く丈夫なつくり。
毎日使うにはほんとうにありがたいつくりだ。

それでいて日々の何気ない料理をも
くっきりと際立たせてくれそうな包容力を感じる。

どれを見ても素敵で大興奮。
ついついたくさん買い込んでしまった。


小さな谷あいに10軒がぎゅっと集まっていて、
巡るにはちょうどいいエリアサイズ。

窯元の皆さんがそれぞれに作業をされているのが垣間見え、
川が流れ、唐臼の音が響く。
生活と昔から続く焼き物作りが、今もしっかりと密着しているその様に感動。
柳宗悦やバーナード・リーチが訪ねたその理由がよくわかる。

土を採り、砕き、こね、焼く。

そこには私などにはうかがい知れない
工夫と技術と苦労があるのだろうけれど、
焼き物というものからなにか原始的なものを感じた。
これは今まで思ったことのないこと。

焼き物の捉え方に新たな面が加わった小旅行だった。









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by niwakalife | 2014-04-30 15:18 | 日々徒然